置くだけで落ち着く!洋間にもなじむ「畳」のある暮らしとは?

仏像を見に行ったお寺、食事をした割烹店の小あがり、農家民宿で泊った部屋。何となく、ほっこり落ち着きませんか?

「畳」のある空間を、若い頃は「古くさい」と思っていたのに、今は「居心地がいい」と感じるように……。大げさなことはしなくても、ちょっとしたインテリアの工夫で、「畳」を身近にする暮らしが始まります。

「洋」ベースに「和」を加える

団塊世代は、欧米文化に憧れ、ライフスタイルのお手本としてきました。そのため、若いときに購入した家は、どちらかというと「洋風」のインテリア。オールフローリングで、リビングにはソファ、寝室にはベッドを置く生活に違和感がなかったのではないでしょうか。

一方、私たちの子ども世代には「和」の空気を好む人たちがいます。あえて古い一軒家を選び、畳と障子のある和室にミッドセンチュリー家具を置くなど、現代風にうまくコーディネートして暮らしています。

そんな若者を間近で見ると、畳で暮らしていた両親や祖父母の生活感が蘇り「案外、落ち着いていいかも」なんて、うらやましくなります。

数寄屋造りの純和風一戸建てを建てるのは無理でも、今の部屋に「畳」(和のコーナー)をプラスすることなら、すぐにでも実現可能です。


イグサの「畳」がベストの選択肢?

最近、置き敷きタイプの畳の主流は、新素材でできた畳です。畳といえば、イグサでできたものと思いがちですが、現在の高気密な住宅では、カビやダニが発生する可能性が高くなります。

その発生を抑えるために防虫剤が使われ、かえってアレルギーやシックハウスの原因となる場合もあるのです。その点、新素材の畳は、美しくて丈夫。手入れが簡単で、滑りにくいというメリットがあります。

たとえば、積水成型工業(大阪市北区)の「美草(みぐさ)」。天然イグサのような風合いや肌触りを持ちながら、耐久性に優れるポリプロピレンと、天然の風合いを醸し出す吸湿性炭酸カルシウムの微妙な配合バランスでつくられています。

美草の「フロア畳」は、83cmの正方形。厚さは16mmですが、フローリング上でずれないように滑り止め加工が施されています。カラーは9色で、部屋の雰囲気に合わせて選べます。1枚13,000円~(税別)。

大建工業(大阪市北区)の「ZIPANG ここち和座 置き敷きタイプ」は、機械すきの和紙でつくられています。和紙をこより状に加工し、畳表に編みあげることで、イグサと変わらない調湿性と触感を持ちながら、カビ・色あせ・汚れに強いなどの優れたメンテナンス性が特長。カラーは6色で、サイズは82cm四方、厚さ13mm。2枚16,000円~(税別)。
どちらも、燃えてもダイオキシンなど有害物質を発生しない、環境に配慮した畳なのがうれしいですね。

一方、高垣商店(兵庫県川西市)は、9枚の畳を組み合わせた高床式のユニット畳「極(きわみ)」を開発。畳と高床式ユニット家具、掘りごたつのセットで、飛騨の家具業者とのコラボでできました。

こたつは250cm×250cmの正方形で、高さは45cm。畳をめくると内部は収納空間で、側面には引き出しが2つ。畳は半畳サイズで、縁がついていない「縁なし畳」。天然イグサのほか、化学繊維でできた33種類のカラー畳があり、自由に配色を楽しめます。こたつを設置せずに畳を敷くこともでき、使い方はお好みで。価格は39万5,000円(送料と組み立て代込み)。

置き畳の魅力は、フレキシビリティに富んでいること。何年か先、じかに「坐る」ことが負担になるなど、身体の変化が「畳のある暮らし」に合わなくなったとしても、対応は簡単です。

アンティークの文机(ふづくえ)を置く、掘りごたつを仲間と囲む、茶道のお稽古をする…… 「畳のある暮らし」を具体的にイメージできるなら、ぜひ。ささやかな日常のひとコマに「自分らしさ」を見出せば、豊かさにつながりそうです。