社会貢献につながる『エシカル消費』は、新しい寄付のカタチです

東日本大震災以降、よく聞くようになった「エシカル消費」をご存知ですか?

モノを買うときに、少しでも社会や環境の配慮につながる「エシカル(ethical:倫理的、道徳的)」な消費を意識することです。

「自分にできる範囲で、何か世の中の役に立ちたい」と考えている方に共感されています。

最近、「寄付」はしましたか?

日経産業地域研究所が実施した「ふだん行っている寄付」についての調査(全国20~60代の男女1000人対象、2014年12月)によると、過半数の人はふだん寄付をしていませんが、寄付をしている人の半数は「赤い羽根共同募金」に寄付。次いで、「国内の災害に対する義援金」(36.1%)、インターネットサイトの「クリック募金」(23.3%)と続きました。

また、2014年の寄付総額は、「5000円未満」が7割を超え、「5000円以上」は2割弱。60代で見ると「1000~5000円未満」が4割、「5000円以上」が2.5割。寄付を全くしていない60代は数%で、60代は他の世代よりも多くの寄付をしていることがわかりました。

募金に応じた後、自分のお金がどのように役立っているかを知りたくなるのも人情。できれば詳細を知らせてほしいところですが、なかなか難しい……。

そんな中、日本政策金融公庫が主催する高校生ビジネスプラン・グランプリで最優秀を獲得した、愛知県立五条高等学校の「バタフライエフェクト ~あなたの1円が世界を救う~」は、募金機とWEBを結びつけたアイデア。お金の流れの「見える化」によって、寄付をする人を楽しませながら納得させてしまうという、素晴らしいシステムです。高校生のベンチャー魂、すごい!

あなたの「おしゃれ」が支援に

昔ながらの寄付とともに、商品やサービスを買うことで社会貢献につながる「エシカル消費」は、東日本大震災後に浸透してきました。企業イメージのアップもできるとあって、多くの企業が賛同。身近な買い物でも、「エシカル消費」が可能です。

たとえば、ミネラルウォーター。ボルヴィックの「1L for 10L」プログラムは、1L買い上げるごとに、売り上げの一部を日本ユニセフ協会に寄付。水不足が深刻なマリ共和国に井戸が新設され、10Lもの清潔な水が生まれるというものです。

これとよく似ているのが、森永製菓株式会社の「1チョコ for 1スマイル」。チョコレートの原料であるカカオが作られるガーナやカメルーンなど赤道近くの国々には、経済的な自立が難しい地域もあります。このプロジェクトは、それらの国の子どもたちが安心して教育を受けられる環境づくりをお手伝いする活動。

日本のNGOとともに、年間を通して行う寄付に加え、特別月間ではおなじみの「ダース」や「カレ・ド・ショコラ」などの対象商品1個につき1円を寄付しています。どちらのプロジェクトも、今までの詳細な活動報告がインターネット上で報告されており、「どうせ買うなら」という気持ちが継続できます。

この他、オーガニックコットンや有機食材など、環境に配慮する企業の商品や発展途上国の生産者にできるだけ利益が渡るようにした「フェアトレード(公正貿易)商品」などの購入もエシカル消費です。少し前まで、衣料や雑貨などは、デザイン性に欠けるものも多かったのですが、最近は感度が高くなり「フェアトレードだから」という理由で選ぶのではなく、惹かれて手にとったら「フェアトレードだった」ということも。

「バーンロムサイ」は、タイ・チェンマイにあるHIVに母子感染した孤児向けの生活施設。併設された工房では、少数民族の女性たちが色鮮やかで美しい伝統衣装を使って、衣類や財布、バッグなどの雑貨を作り、日本で販売されています。売り上げは、施設の運営や職業訓練、子どもたちの命をも支えています。

「マザーハウス」は、バングラデシュのジュート(麻)を使ったバッグやネパール製のストールなどを販売。日本人デザイナーの山口絵理子さんが、極貧のバングラデシュで生きる人々に「援助じゃなくビジネスで自立を」と現地生産にこだわり、世界に通用するブランドに育て上げました。直営の18店舗(台湾の3店舗を含む)では、スタッフが「ストーリーテラー」として、モノづくりの背景を伝えてくれます。

気に入ったものを買って、それが支援になれば好循環が生まれます。買物は日常的な行為ですが、ふだんの買物に、そんな「エシカル」な視点もプラスできれば素敵だと思いませんか。